「先生?」
まだ朝早くの地下室に可愛らしい声が聞こえた。
彼女の名は。
この部屋の主の恋人である。
休日のために来たのであろうがまだ日が昇ったばかりの時間では起きてる者の方が少ないだろう。
も返事を期待していたわけではない。
実際、スネイプに貰った合鍵で扉を開けたのだから。
「昨日まで採点あったしね」
うず高くつまれた本の多さに苦笑する。
レポートの採点に使ったのだろうが規則的な散らかし方にらしさを感じる。
隣の寝室を覗くと・・・・ベットの上に黒い物体があった。
「あーあ。バタンきゅ〜だったんだ」
仕方ないなあと近くのソファーに乗せていた毛布を持ってくる。
「先生〜。皺になるから脱がせますよ〜」
むむ、と皺のよった表情に笑いを堪えながら釦を外す。
ローブと上着を脱がすと毛布を掛ける。
「お疲れ様です」
そっと囁くとぐいと身体を引き寄せられた。
「・・・・・・・先生っ」
慌てて腕から出ようとすればますますきつく抱きしめられて。
起きてないよねとまじまじと見ても寝息は変わらない。
上を脱がしたから綺麗だけどしっかりした身体つきがわかって男の人だなあと恥ずかしくなる。
近くにいても起きないほど甘えて貰ってるのかなと嬉しくなってしょうがないと諦めた。
「もう少しだけこのままでいてあげる」
自由になる右腕で毛布を自分とスネイプに掛けた。
ぎゅっと抱きしめられる中、起きたら先生驚くかなあと呟いた。
その後、起床したスネイプが隣で眠る少女と自分の格好に驚いて記憶を探ったのは彼しか知らない。
下を履いていたので安堵したことも・・・・。