年の終わりと新年の始まりを告げる鐘の音。

隣にいる恋人に微笑んだ。











ホグワーツで新年を迎えることにしたいと言ったらの両親はお互いの顔を見合った。

「駄目かな?」

恐る恐る聞く娘に父親はいいよと承諾し、母親は質問した。

「それって彼氏ができたからよね?」

「えっ・・・・」

真っ赤に染まった娘の顔を見てくすりと笑う母親はやっぱりと呟いていた。

「いつか紹介してくれるかな?」

楽しみにしているから。

そう言う父親に内心で驚かせると思うけど、と呟く。

恋人のあの人は両親といくつも違わないのだから。

「いつかね」

そう言ってその話は終了となった。

夏休みの残りわずかの出来事である。

そしては寮で新年を迎えるのではなく恋人であるスネイプの部屋にいた。

新年は一緒に祝いたいと言って渋るスネイプを説得したのだ。

「我輩の部屋に来るだと!?」

「はい。一緒に新年のお祝いしたいんです」

ずいぶんと慌てた様子のスネイプだったがのきょとんとした様子に咳を一つして言った。

「まあ・・・・お前がそう言うならかまわないが」

「ありがとうございます」

そうして新年を祝うことになったのだった。

















何をするというわけでもなくスネイプはいつも通り研究書を読みふけり

は淹れてもらった紅茶を美味しそうに飲みながらスネイプの学生時代のアルバムなどを眺めていた。

「先生可愛かったんですね」

「幸いなことに可愛いなどと言われた覚えはない」

可愛いと言われて喜ぶ男がいるわけなかろう。

そう年上の恋人が皮肉気に言うのに少女はそう?と考えて。

「でも私の可愛いは大好きと同義語なんですよ?」

にっこりと笑う少女の愛の告白にも取れる言葉にむ、とスネイプは言葉に詰まる。

「今のスネイプ先生はとってもカッコいいですし」

きっとお爺ちゃんになってもカッコいいです。

そう言う恋人にしてやられたと溜息をつく。

は美しい女性になるだろうな」

姿形はいうまでもなく心がと褒められて少女は赤く頬を染めた。

あと数十秒で新年という時間。

スネイプはゆっくりとの唇と自らのそれを重ね合わせた。

年の終わりを告げる鐘。

新年の始まりを告げる鐘。

最後の鐘の音が鳴り終わったときゆっくりと離されて。

「A Happy new year!です」

「A Happy new year」

くすくす笑うがそっと告げた言葉。

「一番にスネイプ先生に祝って貰いたかったんです」

その言葉にまたしてもしてやられたとスネイプは愛してると囁いたのだった。