「ハリーが乗ってない!?」
の言葉にドラコはとても嬉しそうな顔をした。
「大方乗り遅れたんだろう。ポッターは時計も読めないんじゃないか?」
嫌味にむっとして言い返す。
「全く。ドラコはハリーを心配なら心配って言いなさいよ。時計も読めない子がホグワーツで進級できると思うの?」
私だって時計は読めるわよ、ギリギリで進級だけど!!!
威張って宣言されたドラコは不服そうな表情だ。
「あ、私ドラコのお父さんの・・・・殿下にあったわよ?」
名前、ド忘れ。
「殿下?父上も話していたぞ。の娘にしてはなかなかイイとか」
「そうでしょうとも」
自慢じゃないけどあんな父親の娘にしてはグレたりせずよく育ったなあと思うわよ。
「僕と・・・・が良かったら婚約も考えようかと」
「婚約ー?若いのにドラコ大変ね」
自分のことは棚上げだが。
それともドラコのお父さんは冗談を使いまわし派?
あんなにカッコいいのに。
「そうなんだ・・・じゃない!!冗談ではなくて・・」
「あっ!!お菓子買ってくるねvv」
僕は本気だと思うという台詞はマッハでお菓子の山盛りになった台車へ走ったのせいで消えたのだった。
「先生?いないんですか?」
ひょこりと顔を開けた扉の向こうには珍しいメンバー。
「スネイプ先生と・・・ミスター・フィルチ?」
苦々しそうな表情は似たり寄ったりだ。
好きなものがごちそうの中に入ってなかったのだろうか?
「ミスター・フィルチ。これ・・・ミセス・ノリスに上げてください」
猫用の玩具を持っていたカバンの中から取り出した。
「・・・・・・ありがとう」
ちょっとだけ驚いてぼそりといったフィルチはスネイプに一礼して廊下へと出て行った。
「何かあったんですか?」
ソファーにどさりとカバンを置いて横に座って荷物を取り出しながら尋ねた。
「ポッターが空を飛んできたのだ」
空?
「箒ですか?」
でもロンドンからよく来れましたねと言えば苦々しさ満載な声で否定される。
「箒でなく車だ」
「車!?免許持ってないのに?」
よく無事につきましたねと感心した様子のにスネイプはそうでもないぞと被害を告げた。
「貴重な暴れ柳が被害を受けた。マグルにも目撃されている」
全く校長は甘すぎると文句を言うスネイプはの行動に気付かなかった。
「大体だな、・・・・・・何をしている」
「っと。できた」
満足気なの横には壁にポスターが貼られていた。
ロックハート等身大ポスター。
キラリン
白い歯が光った。
「外せ!」
誰かに見られでもしたらとんでもない噂が流れると想像できたスネイプは慌てて剥がそうとした。
とすっ
スネイプの目の前に矢が刺さっていた。
「外した〜」
ポスターの中のロックハートは避けている。
「何のつもりだ」
「ダーツの的です」
気分良いと思いますよ?
先生もしません?
そういってそっと渡されたダーツの矢。
とすっ
「・・・・・・・」
「避けられましたね」
とすとすとすっ
連続してスネイプの手から放たれた矢はロックハートの消えたポスターに突き刺さった。
「ストレス解消になりませんか?」
そういうの気持ちは非常にわかるスネイプだが。
「こんなものを見られれば我輩があの馬鹿に憧れてるという噂が流れないとも限らないだろう」
いや、悪くすればスネイプはロックハートが好きだというとんでもない噂が流れる。
・・・・・・・・間違いなく。
「じゃあ寝室に張らせてください」
私の部屋だと他の子にロックハートファンって思われて嫌なんですよ。
ダーツの矢とか投げたら殺されますというの言葉に仕方なく了承したのだが。
暫くして寝室に同性の等身大ポスターという方がヤバイという事実に気がついたスネイプであった。