今日も数百羽のフクロウが大広間に降り立つ。
壮観だけど衛生的には悪いよねと羽が飛んできてので食べていたお皿を引き寄せた。
そんな事を思うのは日本人だからか。
血はハーフの筈だけど。
生まれも育ちも日本!!と公言したくなるほど英語読み書き出来なかったんだけど。
いつの間にか目薬いらずに。
効力切れたまま本読んでたからねー。
今ではなんちゃって国際人。
ダーリンは外国人となるかは甚だ微妙。
スネイプ先生が穏やか光線を出せるはずも無い。
見慣れないフクロウがの前に降り立つ。
薄紅色の薄い箱。
「誰からだろ」
宛名などなく差し出し場所は日本とだけ。
父親かと思ったがあの人ならスネイプ先生の部屋に届けるかと思い付きを却下する。
「日本から?」
「ウィーズリーの奴、まだナメクジが残っているんじゃないか?」
ドラコはニヤニヤといくつか離れた席でグリフィンドールを見て話していた。
視線が合うがすぐに反らす。
まだ競技場での発言がひっかかってドラコの方も平手が気に食わなかったらしく口もきかない。
は一人大広間を後にしたのだった。
寮に戻る。
誰もまだもどってはいない。
部屋に戻る前に暖炉の前で届いたモノをあけた。
ちょっと雑に開けられた包装紙から出てきたのは――――
「金ダライ?」
これをどうしろと?
スネイプ先生に落としてみろとか言うんじゃないよね?
ドリフとか位しか見なくなったモノをひっくり返してみたりする。
「・・・・・・何か書いてる」
裏には走り書きの一言。
"廻る糸車へは水が道を開く"
「水?・・・・・・水を入れろってこと?」
辺りを見回すと調度手の届く範囲に水差しがあった。
コポコポコポ・・・・・
水を入れて覗き込む。
文字が浮かび上がるんだろうかとか思いながらも手には杖。
イタヅラだった場合の保険だ。
ふつふつ
水の中から泡が出てきた。
「熱いの?」
杖をそっと差し入れた。
すぐに底につくと思っていたのに全くそんな感覚はなくて。
ぐいっ
「・・・・・・・・・何かが引っ張ってる!」
助けて・・・・・・・
そう叫んだ口から水が流れ込んでくる。
視界の端で光った赤い光。
くるくる廻りながらはゆっくりと沈んでいった。
送られてきたモノが何であったかを少女はまだ知らない。
水の張られた器の傍にひっそりとの授業道具だけが残されていた。
どのくらい気を失っていたのかわからない。
気がつけば空き教室で倒れてた。
ローブや髪は生乾き。
「何が起こったの?」
たしか自分はスリザリンの寮にいたはず。
埃を被った空き教室を出る。
とにかく謝りに行かなきゃ。
「怒られるんだろうなあ・・・」
減点かなと次の授業だった地下室へと足を運ぶ。
すぐには引き返す羽目になるのだが。
走って辿りついた扉を勢いよく叩いた。
コンコンコンっ
「開いてるぞ」
「校長!すいませ・・・・・・!」
飛び込んだは絶句した。
「なんじゃね?」
「あの・・・その・・・・誰ですか?」
そこにいたのはダンブルドアではなかったのだ。
廻る因果の糸車
くるくる廻って絡まる運命の糸車
絡まった糸は戻らない
廻る
廻る
糸車は廻ってく