片手に花、片手に鍋っていうか大荷物。
紳士なら手伝って欲しいです。
ジェントルメーン(壊)
同じくらいの同行者はあいも変わらず人の流れに逆らってる。
両手で掻き分けている時より早いなんてありえないYO!!!
あまりにも早いのではぐれないようにローブの裾をしっかり掴んだ。
「・・・・・何のつもりだ」
絶対、今ローブが伸びるだろうって言ったよ眼で!!!
ああ、アイコンタクト出来るようになってしまった。
いつも目で語ってるのですかね、この人。
「はぐれないよう保険です」
生命保険掛けてますか?と続けるを無視してさっさと歩き続けるスネイプ。
もしかしたら生命の危機を感じたのかもしれない。
ぽてぽてとダイアゴン横丁を歩いてて前から来た人とぶつかってしまう。
どさりと荷物が落ちた。
「あっ!!」
すいませんと謝りつつ鍋から落ちた荷物を慌てて拾いはっしとローブを掴みなおす。
暫くずっと人込みの中歩いてて息が上がって来た頃。
「せんせー、人多すぎです〜」
ぐいとローブを引っ張って泣き言を言った彼女に黒いローブの男は振り返った。
あれ?
髪、いつもよりサラサラ?
鼻、低くなりました?
満面の笑み浮かべてるし・・・・・・しかも怪しくないっ!!!(←重要)
「誰かと間違えたのかい?」
「えええ〜〜〜〜〜っ!!!」
人とぶつかってからずっと私は別人のローブを掴んでたらしい。
誰に謝ればいいんだか。
気分的にはこの男の人にまず謝っときたい。
あんな怪しい人と間違えてごめんなさいと。
どうしようかと途方にくれて周りを見渡す。
迷子センターなどあるはずもなく。
泣きそうになった。
いくら愛想がなくておじさんで意地が悪くても唯一の同行者だったのに。
「!!!」
名前が呼ばれた。
見ると人混みがざっと割れてて。
スゴイ・・・開店時のデパートみたいに道ができてるとか思った後凄く怒っている黒いローブの男が見えた。
泣きたいと言う程恋しかったのに今は泣いていた方がましだったかもと泣きが入る。
ここから逃げてもいいデスカ?
さっきまでの事を謝ろうと振り向いたら間違えた人はいなくなってた。
「全く何処を間違えたらここまで反対に来れるのだ」
くどくど続くお説教をBGMにもれ鍋へ向かった。
薄暗がりの店の中。
ああ、同行者が混じれるほど怪しい人々がいる。
そんな店にひときわ目立つ紫色のターバンの男の人がいた。
目に眩しいんですけど。
「ススススススネイプ教授、こちらは?」
「ああ、新入生だ。」
挨拶しろというのだろう視線になんだかニンニク臭い男の人に挨拶する。
ぷ〜んって感じでニンニク臭が漂ってます。
そこはかとなく。
「ここここここんにちは、・です」
わざとやったんじゃないですって!!
うつったんですって!!!
そんな睨まないで下さいよ〜。
「そそそそそうですか。私はクィレル。やや闇の防衛術を・・・・・」
壊れたスピーカーみたいだと思いつつ
この人のニンニク臭さは体臭なのだろうか、それとも口臭?
無駄に悩むだった。