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王様ゲームってこんな危機感に溢れるものだったのか
間違った認識の元闘いは静かに行なわれていた
「王様ゲーム!!」
「イェーイ」
一人でいうのはちょっと寒い。
それが相手があの魔法薬学教授で場所が地下室なのだから寒さは夏だというのに氷点下以下ではないだろうか(精神的温度)
一人でホラー映画のビデオ鑑賞していたり、一人でラブストーリー映画を見に行く寒さに似てるかもしれない。
こんなことなら野球拳にすれば良かった!!!
「行きますよ?王様だーれだ!?」
ぱっと手に取ったクジを見ると其処には王冠マーク。
苦々しい顔をしたスネイプ先生に命令する。
「えーっとえーっと・・・人間椅子!!」
勿論スネイプに空気椅子をしろなんて酷なことは言いませんともと腰掛けてるスネイプの上にちょこんと座る。
「恥ずかしい〜〜っ!でも嬉しい〜〜」
背をスネイプにもたらせ顔を見られないことを良いことに思う存分にやける。
「まだか」
さっさと降りろというスネイプに生意気そうに見えるだろう笑みを向ける。
「駄・目で・す!先生が勝って命令すれば良いんですよ」
続けますよと再びクジを引いた。
「やったー!!」
「くっ・・・」
この先生の苦々しい表情を見るだけでも幸せなんて口が裂けてもいえない。
「じゃあ・・・キスしてください」
「なっ!」
付き合い初めてまだ先生とは一回もキスしてないのだ。
これは不安になる。
自分から告白して先生が気持ちをわかってくれただけでいいと思っていたあの日。
それが付き合う事になるなんてと自分の幸せに驚いたけど人は欲張りになるもの。
じっと見つめればはあと大きく溜息を吐かれた。
そんなに難しいことを言っただろうか?
「人の我慢も知らないとはいい身分だ」
「え?」
ぼそりと耳を掠めた言葉の意味を飲み込む前に唇を塞がれた。
最初はゆっくりと重ねるだけ。
「・・・」
二度目は合わせた唇から舌を絡ませて。
お互いを貪るように。
「続けるかね?」
こくりと頷いた王様の命令で甘いキスは王様であるの腰が立たなくなるまで続けられたのだった。
「先生、ここまでしなくても!」
「キスがしたいと言ったのはお前であろう?」
「・・・・・・溜まってんですか?」
「・・・・・・・」
スネイプの部屋から聞こえたという悲鳴がホグワーツで噂になった事を少女が知るのはその2日後である。