白い雪が降り積もっていく
消えないうちに貴方の元へと走っていこう
目が覚めた。
いつもとは少し違う。
なぜなら隣にはスネイプ先生の姿があって二人とも寝台で横になっているのだ。
「そっか・・・・昨日は・・・・」
声が少し枯れている。
理由を思い出し赤くなる。
起きようとしたら腰に纏わりついてる腕に気付く。
がっちりと逃がさないというように回された腕に嬉しくもあり気恥ずかしくもある。
さらりとした肌はきっと恋人が魔法か何かでしてくれたのだろうなと思いながら寝台のサイドテーブルにある水へ手を伸ばす。
近かったために腕の持ち主を起こさず済んだとほっとする。
二人して包まっていたシーツの下はやはり裸で慌ててシーツに包まる。
身体の節々が、特に腰が痛い。
初めてというのも理由に入るはずだが何度も組み敷かれたのが大半だろう。
初めてなのになあと今更思う。
そしてかなり恋人が上手かったなとも思い頬を染めた。
空気がいつもより違うのは、世界がいつもと違うのはきっと身体が結ばれただけじゃないと思う。
「スネイプ先生・・・大好きです」
そっと閉ざされた瞼に口付けて離してくれない腕を嬉しく思いながらゆっくりと眠りについたのだった。
やり過ぎたか。
そう思ったのは少女が気絶してしまったからだ。
初めてだからと気を使っていたのは最初のうちでその後は艶やかな媚態に心を奪われ思い切り翻弄した。
潤んだ瞳も白い肌も歓喜の涙も全て。
全てがいとおしくて何度も何度も愛した。
まだまだ子供と思っていた恋人の淫らな姿は思った以上に理性を突き崩した。
馴染みのない快楽が怖いのか縋るように伸ばされた腕。
無邪気に行為を告げる口唇へと口付けた。
そしたらこの結果だ。
シーツと汚れた身体を魔法で清めると寝台へ横になる。
小さく柔らかな身体は子供特有の少し高い体温。
この身体の何処にあんな"女"を隠しているのかと思うが隠しているが故に虫が少ないこともまた事実。
細い身体を抱き寄せて見れば胸元へと擦り寄ってくる愛らしさに思わず笑う。
「ううん・・」
起こしてしまったかとなんとなく気まずくて目を瞑ればもぞもぞと起き出す少女。
なにやら呟いている様子に面白さを感じて暫く眠った振りをすることにした。
サイドテーブルの水を飲んだ後、腕から抜け出してしまうのだろうかと些か寂しく思ったのも杞憂に終わる。
「スネイプ先生・・・大好きです」
そっと瞼に触れた温もりと柔らかい言葉。
再び戻ってきた温もりに例えようもない愛しさを感じる。
「愛している、」
規則正しい吐息が聞こえ始めたあとにゆっくりと口付けを落とすともう一度優しい微睡みへと意識を沈めたのだった。