「ねぇパパぁ。サンタさんっているの?」
愛娘のキラキラ見上げる瞳には大好きな父親がYESと言ってくれるに違いないと信頼と期待が込められていた。
そしてスネイプはそんな娘の夢を壊せるほど愚かでも非情でもなかったのだ。
「ああ、いるかもな」
見たことはないがと付け足して。
やっぱりサンタさんっているんだと笑うに愛しさを感じる。
その後のの爆弾発言までスネイプは幸せに浸り享受していたのだった。
「ど・・どうすればいいんだ」
うろうろと部屋を歩き回る夫に妻のミセス・スネイプは少々面食らった。
「どうしたのセブルス?」
「いや実は・・・・・・」
告げられた娘の願いを聞いてミセス・スネイプはにっこりと笑った。
「大丈夫よ、私に任せてくれるかしら」
「だが・・」
簡単に用意できるものでもないだろうと言い募る夫に堪えきれず噴出してしまうのだった。
「サンタさんが来るまでおきてるのー」
とだだを捏ねていただが
「良い子で眠ってないとサンタクロースは来ないわよ?」
と言われて慌ててベッドに飛び込んだ。
数十分もせず規則正しい寝息が聞こえミセス・スネイプは出番よと夫を呼びに行ったのだった。
「おかしくはないかね?」
「おかしいに決まってるじゃない!」
あー面白い!と笑う妻にキス一つで黙らせる。
睨みが全く利かないのだから仕方がない。
「・・・・・これで大丈夫だと思うか?」
「大丈夫よ」
ならわかってくれるわと笑って火を消した暖炉の傍に足跡をつけるように指示をした。
くっきりついたブーツの足跡。
サンタクロースのために用意したクッキーを二枚食べて。
ツリーの下に包みを置いた。
サンタの格好をしたスネイプは手紙を娘の枕元へ置いたのだった。
「ママー。サンタさんからお手紙ー」
朝早く軽い足音が階段を降りてきた。
「良かったわね。もう読んでみたの?」
「うん!のほしいものはパパとママにたのんでねって。でもにはサンタさん別のプレゼントもって来てくれたって」
ツリーの下大きな箱がの目にとまった。
「あけてもいい?」
「いいわよ」
くすりと笑いながらミセス・スネイプは娘が箱を開けるのを待っていた。
気がつけばスネイプもまた階段上で娘の様子を伺っている。
「やったー!ねこちゃんだー」
黒猫のぬいぐるみをぎゅうっと抱きしめて暖炉わきに残された足跡を見つけ
「サンタさんありがとう」と告げる娘にスネイプも笑みを漏らす。
「で、はパパとママにお願いがあるんじゃないの?」
母親の言葉にこくりと頷いて
「、可愛い赤ちゃんが欲しいの」
昨夜、スネイプを驚かせたお願いをしたのだった。
家族が増えるのはもう少し先の話。