明日はホグワーツ最終試験日。

これが占い学だったら終わったかのように振舞えたのに!!

最後に残ったのは最高に苦手で最低な科目。

――――――――魔法薬学。

「ハリー!透明マント貸して頂戴!!」

教科書と格闘してるハリーから借りてこっそりと寮を抜け出した。

ハーマイオニーが試験前で勉強に忙しくて助かったー!













コンコン

夜も更けて明日は試験最終日。

教師としては明日から採点に追われるのがわかっていたのでそろそろ寝ようとしていたのだが。

「開いている」

こんな夜更けに誰が?と思って扉を見たが開く気配がない。

「全く・・・」

開けるとそこには誰もいなかった。

「―――――――悪戯か」

ポッターではないだろうなと呟いて扉を閉めた。

そっと部屋に紛れ込んだ存在に気がつかないまま。












(上手く入れた)

透明マントを被ったまま研究室へ潜り込むことに成功したはこっそりと机に近寄った。

(あれかな?)

一枚手に取ろうとして手を伸ばす。

『泥棒!!』

プリントが叫んだ。

魔法がかかっていたらしい。

「誰だっ!!」

(ギャー!みつかった!!)

逃げようとそろそろ扉に向かう前にスネイプが呪文を唱えた。

「もう鍵は開かない。観念して出てこい」

その声に青褪めるがまだ諦めてはいない。

(暖炉!!)

飛び込もうとした瞬間足を椅子に引っ掛けた。

ガシャーン

!!」

「あ痛たた・・・」

ばっちりスネイプ先生と目があった。

万事休す。

「こ・・こんばんはvv」

「これはポッターのものだな?グリフィンドール10点減点」

汚いものでも抓むように透明マントがスネイプの指に抓まれていた。

その扱いは酷いかも。

「・・・・・・うう」

「なんの用かね」

ニヤリと皮肉気な笑みに言い訳を考える。

「夜這いか?」

「違います!」

即座に否定したにますます意地悪げに笑うスネイプ。

「それは残念。まさか明日の試験問題を盗みに来たのではないだろうな?」

ここまで見切られて嘘はつけません。

「・・・そーです」

ふてぶてしく答えたにスネイプは溜息を吐く。

「馬鹿者が。そんな暇があれば勉強しろ」

もっともな言葉にくっと唇を噛み締める。

「しかもこんな日に来られても困るのだがね」

もっと暇な時なら夜更けに男の部屋へのこのこ来たツケをたっぷり払ってもらうのだがな。

そう言ったスネイプからざざっと引く

目が本気だった!!

に好意を持っているスネイプとしたら千載一遇の好機なのだが流石に試験前に手を出せない。

「試験の不出来を身体で払うかね?そうすれば再試験で落ちないよう勉強をみてやるぞ」

「明日の試験が問題なんです―――――ってセクハラはやめてください!」

自分の力で合格しますから!!と当たり前の台詞を残して翌日のの再試験が決定したのだった。